鬱な詩を書き綴る
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夕立
「君を抱いて、君と死にたい。」と
そんな理想は夢の中にさえ無くて
祈りの声は届かずに此処で揺れるだけ
寄り添えた優しく下らない一時を嘆く午後
憂鬱と浮遊感、曇りだした空、無言、涙
上辺さえ縫い合わせなかった昨日の景色
もう一度歩きたくて、二人で差した傘を開いたら
痛む胸を連れて、木蓮が咲くあの丘へ
一面の白い過去、続く、冷たい雨の中
消えていく痕跡、絡まない糸、君がまた、遠くなる
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